毎日一つずつ楽しいことを見つけて幸せに暮らす実験・・・のはずが現在K-POP+韓国ドラマ偏重中


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2015年が図らずも韓国女子グループの当たり年になってしまった件 3

2015年にデビューしたグループで特に面白かったのが8月末に「夢のキャンディ」でデビューしたAprilだった。

彼女たちはDSPメディア所属で、Fin.K.LやKARA、Rainbowの後輩にあたる。
KARAの分裂騒ぎの後、Rainbowは日本市場を意識しすぎて失敗したあたりから迷走し続け、KARAの妹分として日本先行デビューさせたPURETTYは自然消滅(ちなみに、PURETTYのメンバーだったソミンはAprilに最年長メンバーとして参加していたが、『夢のキャンディ』の活動を終えると同時に脱退している)と、今ひとつ儲け損ねてしまっている感があったのだが、Aprilはなかなかいい感じになって行きそうだ。

『夢のキャンディ』というタイトルから察せられる通り、気恥ずかしくなるほど正攻法のアイドル歌謡である。
14歳から19歳までの1歳違いのメンバーが6人(当時)という構成を考慮すれば、そういう路線であって一向に構わないわけではあるが、近年ここまで真正面から「アイドルらしさ」を打ち出して来たグループは無かったと思う。韓国でもそういう受け止められ方をしていたようで、「チョンジョンドル(清浄+アイドル)」と呼ばれている(ことになっている)。実際、この「夢のキャンディ」という曲は彼女たちのような年齢の、彼女たちのような優等生っぽい雰囲気を持った歌い手にしか似合わないと思う。「K-POP」というラベルに貼り替えた韓国歌謡の沈殿物がCrayon Popに凝縮したのだとすれば、Aprilはその対極にあるようなグループだ(海外市場を意識せざるを得ない韓国歌謡界の狙いどころという観点から言えば、両方が必要になる)。

この曲の作・編曲を担当したのはButterflyとなっているが、これはシン・スンフン、イ・スンファン、パク・ジョンヒョン(リナ・パーク)、イ・スヨン、Lyn等々の実力ある歌手に曲を提供し続けて来たファン・ソンジェの会社だそうだ。カマトトムードを演出すると同時に、コーラス部分まで含めて6人の歌が目立つように入念に作られた曲に成っているのはやはりそれなりの人に任せた結果ということだろう。
「夢のキャンディ」が収録されたミニアルバム『Dreaming』はAprilがこなせる範囲の広さを示すことを狙っているようで、R&B風からエレクトロニカ風まで幅広く挑戦させている(中にはAKBへの皮肉としか思えないような曲もある)。
その後、11月にリリースされた「Muah!」は80年代ディスコファンク風アレンジ、12月の「Snowman」では80年代ブラコン風+70年代アメリカンポップス風ストリングアレンジと、Aprilとしてのカマトト風味はきっちりキープしつつ、曲調が被らないよう配慮されていることが窺える。

そして何より重要なのは、Aprilの路線はKARAともRainbowとも被らず、恐らくはApinkあたりの客層を食いに行くであろうことだ。

そういうデビューアルバムを用意する一方で、デビュー前からネット動画で自前のリアリティショーを配信し、地道な話題作りも行われていた。
一見して目立つ、例えばKARAのギュリだとか、少女時代のユナだとかに相当する「絵に描いたような美少女」はAprilにはいない。だが全員が並以上の外見を持っている訳だから、じっくり時間をかけてメンバー一人一人に馴染んでもらえば、突出した一人がいないことなど問題にならない(今後ナウンとヒョンジュを突出させていこうという雰囲気も感じるが・・・)。

DSPはやっとKARA事件の呪縛から逃れ、KARAの後釜を狙えるグループをデビューさせることができたのかも知れない。


KARAを人気者にしたのは「MR.」だったが、KARAというグループのあり方を決定付けたのは「Pretty Girl」だった。元々リード曲ではなかった「Mr.」が売れてしまったことで、KARAは「Pretty Girl」的な要素と「MR.」的な要素を同時に満たさなければならなくなってしまい、日本と韓国で全く別のグループであるかのような活動を強いられることになった。
Aprilがいきなり最初からKARAにとっての「Pretty Girl」に相当するような曲をもらっているのは、DSPメディアの苦い経験が生きているのかな、などとついつい穿った見方をしたくなってしまうところだ。
ひょっとしてソミンの脱退も、将来に向けてのトラブル防止策だったのかも知れない。デビューした時点でもうソミン一人だけ浮いちゃってるもんなあ・・・
# by solcov | 2015-12-29 11:52 | 音楽(K-POP) | Trackback | Comments(0)

思いもよらず2015年が韓国女子グループの当たり年になってしまった件2

今年の夏、ヨジャチング以上に体育会系な押し出しで登場したのがmyBである。
MVを見て、まず印象に残るのはダンスだと思う。
全員金髪+色白メイクというのはグループとしての統一感を重視してのことではないかと思うが、動きがこれくらい揃っていると、個々人の識別が難しいというマイナス要因が緩和されて案外いいバランスになっていると思う。
8月に『心臓アタック』でデビュー、11月にはメンバーを一人追加してセカンドシングル『トト』をリリースと、割とハイペースな活動ぶりだ。
で、多分本命はこのセカンドシングルの方で、カップリング曲と合わせて聴くとこのグループが単なる踊る体育会系を目指すグループではないことがわかる(そもそも、曲自体も『トト』の方が凝っていて、『心臓アタック』は小手調べに過ぎなかったような感じさえある)。
曲作りを担当しているのは最近注目され始めているテンゾとタスコ(もうすっかりヒットメイカーとして定着しているイタンヨプチャギの関係者らしい)。『トト』にはイタンヨプチャギのパク・チャングンが単独で作曲にクレジットされているから、ひょっとするとその辺に『心臓アタック』と『トト』との力の入り方の差が現れているのかも知れない。

myBには「斬新」と呼べるほどの本質的な新しさはない。プレス資料に書かれている「ニュージャックスウィングを再解釈して云々」というのもニュージャックスウィング全盛期を経験した世代から見れば噴飯ものだったりする。
だが、今までにありそうで案外なかったコンセプトのグループであることは間違いない。
アイドル歌謡の市場において、こういう「ちょっとした新しさ」の積み重ねはとても重要なことだと思う。

ちょっと画質は悪いが日本語字幕付きで。

# by solcov | 2015-12-27 22:30 | 音楽(K-POP) | Trackback | Comments(0)

何とターボがマジで復活しちゃった件

最近また韓国の女子グループアイドルが、とか言っている間にターボが復活してしまった。

言わずと知れた90年代の韓国歌謡界を代表する男性デュオである。
キム・ジョングクとキム・ジョンナムの二人で結成されて大人気を博していたが、途中でキム・ジョンナムが抜け、マイキーが加入してその後もヒット曲を出している。
解散後、キム・ジョングクはソロ歌手、タレントとして順調に活動していたが、彼の相方二人はだんだんと忘れられた人になっていき、特にキム・ジョンナムについては全く情報が無くなってしまっていた。

そのキム・ジョンナムが昨年の冬、韓国のテレビ番組に登場した。
人気バラエティ番組『無限に挑戦』の企画で、90年代の人気歌手を集めてコンサートをやるというものがあったのだが、そこでターボが再結成して登場することになったのである。
この企画自体も結果的に大きな話題になって、10年以上前線を退いていたのにこのコンサートをきっかけに活動を再開した歌手も何人かいる。
その模様は数ヶ月遅れで日本のKNTVで放送されていて、僕もそれを見たのだが、あの当時のK-POPを知っている者にとってはもう涙なしには見れないコンサートだった。
出演者全員が複数回のチャート一位経験者であり、テレビでも引っ張りだこだった歌手ばかりなのだが、活躍していた年代が完全に一致しているわけではないので、まさに「ありそうでなかった顔合わせ」だったのである。

実は今回復活したターボも「ありそうでなかった夢のターボ」だ。
キム・ジョンナムとマイキーが二人とも復帰し、三人体制のターボになっているのである。
曲調はどちらかといえばマイキーになってからの後期ターボだが、そこにキム・ジョンナムの独特のラップが絡み、第三期ターボの出来上がり、というところだろう。
音作りの方も、一応近年の流行に目は配りつつも基本線は90年代の延長線上という、いわばイエスタデイズ・トゥモロー的な印象で、これまた「ありそうでなかった」感満載である。これは作曲を担当したイタンヨプチャギと、編曲を担当したEastwestのナイスプレイであろう。

流行歌というのは、一気に売れて適当な頃合いで飽きられるものでなければならない。そうでなければ、商売にならない。あえて言うなら使い捨てであることを求められる音楽なのだ。
だが、その一方で、一曲一曲が短命であるからこそ、聴く者の記憶に深く刻み込まれるという現象もある。
ある曲を聴けば、自分がその頃何をしていたか、その当時世の中はどんな雰囲気だったのか、電車の中にはどんな広告があって、街の中にはどんなポスターが貼られていたのか。そんなことを一瞬に思い出せたりすることがある。それはその曲がある瞬間の記憶と結びついているからだろう。

アイドル歌謡など、使い捨てといえばこれほど使い捨てな音楽はないと思う。
だがそれは、使い捨てられた後もその音楽を聴いた人の記憶の片隅にずっと棲みつく音楽でもある。
だからこそ、「ありそうでなかった」ものが登場するのだろうし、それを聞いて懐かしさと新鮮さが入り混じった不思議な気持ちになったりもするのだろう。

ターボのメンバーはもう全員いい年だから難しいかも知れないが、隔年くらいのペースでもいいから定期的に活動してくれないかな、と思う。
最近の「K-POP」が何か色々見失いがちになっているだけに。


# by solcov | 2015-12-24 02:04 | 音楽(K-POP) | Trackback | Comments(0)

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