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行き止まりの009 RE:Cyborg

『サイボーグ009』という漫画に何らかの思い入れのある中高年層は決して少なくないと思う。

「自らを作り出した悪の組織と戦う」という、後の仮面ライダーなどに引き継がれるヒーロー像の原型となる作品だったこと。
「横暴な造り主に抵抗する」という設定が、その究極の形である「神との闘い」へと発展したところで中断されたこと。
そして、作者の死によって神との戦いの結末はついに描かれないまま未完の作品となったこと。
それらの要素が当時少年だったファンにとっての『サイボーグ009』を特別なマンガにした。

この世界が全ての人間にとって理想的なものではないように、人間もまた造物主にとって理想的な存在ではないのかも知れない。自分たちは失敗作であり、消滅すべき存在なのかも知れない。
今では珍しくもないテーマだが、1970年代の少年たちにとってこの発想は衝撃的だった。
そして、相手が造物主であろうが神であろうが、人間の存在を脅かすものとは断固として戦おうと009たちが決意するところで「天使編」は中断されている。
僕もまだ小学生の頃に『サイボーグ009』を読み、中断した「天使編」が再開される日を心待ちにしていたものだ。

『サイボーグ009』のシリーズ自体はその後も描き継がれ、劇場版を含めて3度アニメ化もされたが、直接「天使編」から繋がるストーリーが描かれることはなかったのである。

この映画は、そういった経緯を踏まえつつ、いわば「もう一つの天使編」として作られたもののようだ。

「終わらせなければ、始まらない」
それがこの映画のキャッチフレーズだ。だが、この内容で「天使編」が終わり得るのなら、石ノ森章太郎はもっと早い時期に完結させていただろう。
これは長年の009ファンとして断言できる。

僕にはこの映画が、石ノ森章太郎が「天使編」を中断する際に排除した選択肢を拾って映像化したもののように見える。
それはそれで面白いとは思うのだが、009でやらないで欲しかったというのが正直なところだ。石ノ森章太郎がこの選択肢を捨てたのは、その先に行き止まりしか無かったからだろうと思う。


なお、石ノ森章太郎の死後、実子である小野寺丈が遺稿やメモを元に、『サイボーグ009完結編 Conclusion GOD’S WAR』を発表し、いささか変則的な形ではあったがやっと「天使編」は完結した。
そういう意味でも、『009 RE:Cyborg』はいささか微妙過ぎる作品になってしまっている。
by solcov | 2012-11-06 00:05 | 映画

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